高齢者の方が感染症にかかりやすい理由とは

感染力が強い感染症は多く、若い世代であっても感染症にかかるのを防ぐのは簡単ではありません。ただ、基本的には、免疫力が十分な場合が多い若い世代よりも、免疫力が低下しやすい高齢者世代の方が感染症にかかるリスクは高めです。

どこからか細菌やウイルスが体内に侵入したとしても、自然免疫がしっかり働いており細菌やウイルスを退治できれば、発症には至りません。もちろん全ての感染症を自然免疫で何とかできるわけではなく、インフルエンザよりはるかに感染力が強い麻疹などは、自然免疫で撃退するのは極めて困難です。しかし、自然免疫がしっかり働いていれば、細菌やウイルスが体内に入り込んでも、発症を食い止めてくれる可能性は高まります。

若いうちは免疫力も十分な場合が多いのですが、年齢を重ねていくと体力などと同様に免疫力も落ちていきます。そのため、自然免疫で細菌やウイルスを撃退するのが段々と難しくなっていくのが実情です。

全員が免疫力が落ちているとは限りませんが、高齢者の方は自然免疫によるウイルス退治がうまくいかない場合が多く、感染症にかかりやすいわけです。そのため、高齢者の方と暮らすご家族や、介護施設で働く介護職員の方は、感染症対策に力を入れる必要があります。

高齢者の方は感染症にかかりやすい上、症状も悪化しやすいので、できる限り感染のリスクを減らさなければいけません。基本的なことではありますが、こまめな手洗いを心がける、しっかり石鹸を使用するなどの対策を忘れないようにしてください。